3次元で歌詞を読む

曲の歌詞の持つ意味を自己流で深読みして解釈しています。


人生を語らず 


 

 人生を語らず 歌手:吉田拓郎 作詞:吉田拓郎

 歌詞はこちらで。

 1974年12月リリース、吉田拓郎5枚目のアルバム「今はまだ人生を語らず」に収録されたナンバー。躍動するリズムとシャウトするボーカルが印象的な曲です。2013年にはKinKi Kidsの堂本剛がソロアルバムの中でカバーしています。
 
人生を語らず

 拓郎はこの曲を「70年代にものすごく血気盛んでエネルギッシュで、『誰にも音楽で負けやしない!』って自信に満ち溢れて肩で風切って歩いてる頃に吹き込んだ歌」だと以前ラジオで語っていました。

 なるほど、力強い歌い方だけでなく歌詞からも強気な姿勢がビンビンと伝わってきます。

 朝日が昇るから 起きるんじゃなくて 目覚める時だから 旅をする

 教えられるものに 別れを告げて 届かないものを 身近に感じて


 出だしの部分からいきなりの自己主張。人から指図されるのではなく、自分の生き方は自分で決める!的な宣言ですよね。「届かないものを身近に感じて」=身近に感じられない夢なら自分で引き寄せろとの叱咤激励。まさに血気盛んなトンガリ方です。


 さらに、自分の内面的な事だけでなく、人との接し方にも言及しています。2コーラス目のBメロ。私の一番好きなフレーズです。

 わかり合うよりは たしかめ合う事だ 季節のめぐる中で 今日をたしかめる

 人と分かり合うという事は、いい意味なら譲り合い。悪く言うと妥協というものが発生します。それが本当に分かりあったといえるのか!と叫び声が聞こえてきそうです。表面的に分かりあったフリをするのではなく、自分も相手も裸になって確かめ合ってこそ、人間対人間の付き合いができるのではないかと。


 熱くエネルギッシュなメッセージの連続ですが、そこに強引さを感じないのは、拓郎流のフォローがあるからだと思います。それが表れてるのが4コーラス目の歌詞。思うようにならない時にどうすべきかについて触れています。

 おそすぎる事はない 早すぎる冬よりも 始発電車は行け 風を切ってすすめ

 目の前のコップの水を ひと息にのみほせば 傷もいえるし それからでもおそくない


 時期尚早なのに無理して駆け出すよりも、始発電車を待って(準備をととのえて)からでも遅くない。もし傷ついた状態ならば、英気を養い傷の回復を待っても間に合うはずだと。

 急がば回れ的なアドバイスもしっかりとやってくれているのです。このあたりが拓郎の人間臭さがにじみ出ている部分じゃないでしょうか。


 叱咤激励も細やかな気配りも、すべてサビのフレーズに繋がっていきます。

 越えて行け そこを 超えて行け それを

 そこやそれは各コーラスに出てくる自己主張だったり、人との触れ合い方であったり、人間的な美学であったりですが、誰しもそれぞれ目の間にあるハードルがあるはずです。

 まだ人生を語るには早すぎる。自分の前に立ちはだかるハードルを越えていけと言うメッセージ。

 年の始めに自分を鼓舞するにはピッタリな曲です。



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tag: 人生を語らず  吉田拓郎  ハードル  叱咤激励  気配り 
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夏休み 


 

 夏休み 歌手:吉田拓郎 作詞:吉田拓郎

 歌詞はこちらで。

 1971年リリース、初期の吉田拓郎の代表曲のひとつ。少年が経験する夏休みの出来事を綴っています。今でも夏休みといえば真っ先に浮かぶ曲ですね。

夏休み

 吉田拓郎は好きなミュージシャンですが、この曲はずっと受け入れる事ができませんでした。

 確かに昭和40年代、50年代に小学生時代を過ごした人なら共感できる歌詞の内容です。「麦わら帽子、蛙、絵日記、花火、とんぼ、スイカ、ひまわり、夕立、せみの声」。誰しもが「あ~そうそう」とうなずく夏休みの風景。

 その時代に子供時代を過ごした人間だからこそ、「だから何?」と思っていたのです。あまりにもストレート過ぎて、その歌詞の奥に秘められたものが何度聞いても響いてこなかったのです。

 あの天下の吉田拓郎の代表曲がだたの「あるあるソング」でいいのか!とひとり憤慨した日々も(笑)


 そして時代は進み平成へ。地球温暖化による異常気象。毎日報道されるゲリラ豪雨や熱中症による被害。

 昭和の時代に比べると、日本人にとってというものがあまりにも過酷な季節になってきているのは事実です。


 そんな折に、ラジオから流れてきた「夏休み」。牧歌的な昭和の夏の風景が、スっと心の中に蘇ってきました。

 昔の日本の夏は、もっと優しかったんですよね。


 麦わら帽子は もう消えた たんぼの蛙は もう消えた


 確かに今の時代ではもう見ることができないものなのかもしれません。昔、自分が見つける事ができなかった、この曲に秘められた本当の意味。

 前回の福山雅治のひまわりの時と同じく、時代が変わったからこそ心に響くようになった美しい昭和の夏の風景だったのでしょう。

 平成の今、ただのあるあるソングではなく、少年時代を回顧する唱歌的なものになっている気がします。


 ※姉さん先生の件(くだり)は吉田拓郎のヤンチャなませガキぶりが感じられて、昔から大好きでした(笑)




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