3次元で歌詞を読む

曲の歌詞の持つ意味を自己流で深読みして解釈しています。


雪が降る町 


 

 雪が降る町 歌手:ユニコーン 作詞:奥田民生

 歌詞はこちらで。

 1992年12月リリース、ユニコーン8枚目のシングル。毎年、年の瀬になると、どこからともなく(笑)聴こえてくる印象的なナンバーです。

 ファッションや食べ物等、季節感が強い物にはライフサイクルがあります。毎年一定の時期に導入期、成長期、成熟期、衰退期を繰り返しているのです。

雪が降る町

 歌にもライフサイクルがあります。卒業ソングだと2月~3月。サマーソングだと7月~8月のような感じで、長さはそれぞれです。年の瀬だとクリスマスソングが12月の頭~25日迄ですよね。

 この曲はそのライフサイクルが非常に短いです。クリスマス騒ぎが収まった26日~31日までの数日間ではないでしょうか。

 “旬”な時が短い分、儚さとレア感がビンビンと伝わってきます。


 お正月というのは、多くの仕事が休みになり、帰省したり、旅行に行ったりして過ごします。人が日常から離れ、非日常を過ごす不思議な期間だと思います。

 歌詞の中では、日常から非日常へ変わっていく流れが綴られています。

 ①人もけしきも 忙しそうに 年末だから

 ②人も車も へり始めてる 年末だから


 ①は仕事納めの慌ただしい26~29日位(日常)。②は帰省が始まり、人が減っていく30~31日(非日常)ですね。

 日本人は毎年年末にこの流れを繰り返しているのです。


 僕らの町に 今年も雪が降る 見慣れた町に 白い雪が つもるつもる

 見慣れた町(日常)を覆い隠すように降り積もる雪(非日常)。奥田民生の淡々とした歌い方が、普遍的な日本の風景を強調している感じがします。

 それでも時代は少しずつ変わっているんだよ、と皮肉ったのが最後のフレーズです。

 世の中は 色々あるから どうか元気で お気をつけて


 年の瀬のピーンと張り詰めた冷たい空気が思い浮かぶ名曲ですね。



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イージュー★ライダー 


 

 イージュー★ライダー 歌手:奥田民生 作詞:奥田民生

 歌詞はこちらで。

 1996年6月リリース、奥田民生6枚目のシングル。タイトルからデニス・ホッパーとピーター・フォンダの「イージーライダー」にインスパイアされたものだと分かります。

 イージューとは業界用語で30(E10)を意味するそうです。30代を迎えた男の人生観を歌ったナンバーですね。

イージュー★ライダー

 1996年当時に30代を迎えた人は、バブル入社組と呼ばれた世代です。景気が良かった時代に売り手市場で就職し、入社数年はまだまだイケイケドンドンでいわゆる「調子に乗っていた」世代だと思われます(笑)

 ところがバブルがはじけて平成不況に突入。そして就職氷河期を勝ち抜いてきた出来る後輩からの突き上げ。さらにIT革命で何から何までデジタル化。最後のアナログ世代であるバブル入社組には苦難の時代が続きます。

 これらの事を頭に入れて歌詞を読むと、様々な事で叩かれている30代男が夢見る自由を綴っているのだと解釈できます。

 男が夢見るのは目的がない旅。そこにはテレビ・ビデオなどの世俗を反映する「縛りもの」が無い代わりに時間だけは死ぬほどあるのです。


 名曲をテープに吹き込んで あの向こうの もっと向こうへ

 現代はデジタルオーディオの時代。この曲が発表された1996年もすでに音楽メディアの主役はCDやMDへと移っており、「カセットテープ」は過去の遺物になっていました。

 でもこの30男の青春はカセットテープだったんですよね。そのカセットテープと時代から取り残されつつある今の自分をリンクさせて悲哀をサラリと演出している気がします。

 温かみを感じられないデジタル社会から逃げて自分を取り戻す為には、アナログの象徴であるカセットテープは欠かせないアイテムなのです。


 そして曲の後半の繰り返すサビで、男は自分が思う自由と青春について延々と並べています。

 僕らは自由を 僕らは青春を 気持ちのよい汗を けして枯れない涙を

 幅広い心を くだらないアイデアを 軽く笑えるユーモアを うまくやり抜く賢さを

 眠らない体を すべて欲しがる欲望を 大げさに言うのならば きっとそういう事なんだろう


 きっと全部、今の男が欲しいものなのかもしれません。眠らない体やすべて欲しがる欲望は究極のものとしても、汗、涙、幅広い心、アイデア、ユーモア、賢さは人間らしく生きていく為にに必要なものです。それらが不足していると考えると、男は心に病を抱えているのかも?と想像してしまいます。

 主人公の男は心の病で社会からドロップアウトした考えるとさらに歌詞に深みが出てくる気がします。


 奥田民生のキャラクターから淡々とした脱力系の曲と思いきや、案外と闇の部分が見えてくるのは考えすぎでしょうか(笑)



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