3次元で歌詞を読む

曲の歌詞の持つ意味を自己流で深読みして解釈しています。


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プラットホーム 


 

 プラットホーム 歌手:Salyu 作詞:小林武史

 歌詞はこちらで。

 2006年11月リリース、Salyu8枚目のシングル。堤真一主演の映画「地下鉄に乗って(メトロにのって)」の主題歌。作詞・作曲はMr.ChildrenやMY LITTLE LOVERのプロデューサー小林武史氏です。
 
 以前に取り上げた小林武史作品、Swallowtail Butterflyと同じように喪失感が漂っています。

 その喪失感の中でも、僅かな希望の光を信じている主人公の心情を綴ったものだと思われます。

プラットホーム

 あの頃は の向こうに見えて 音の隙間を流れていく そっと そっと 追いかける

 空の果て 世界の向こう側 そんな場所で 出会えるときが きっと きっと やってくる


 主人公が言うところの“あの頃”とは、失ってしまった楽しかったひと時のような気がします。それが時の流れで、遠い過去のものになってしまった。手を伸ばしても届かない「の向こう側」なのです。

 そんな遠く離れてしまった“あの頃”に再び出会える場所がきっとあるはずだと。


 あなたを呼ぶそのために 歌い続ければ

 隔てられた世界にも 二人のプラットホームは きっと現れる

 どんな場所にでも現れる


 一見、哲学的で難解な例えに感じますが、実はシンプルな事なんですよね。

 たとえ不可能と思える事でも、諦めず継続していけば何らかの形となって現れるというメッセージではないかと。それを“プラットホーム”と表現したのも意味があると思います。

 長い旅を終えて、たどり着くのが終着駅のプラットホーム。隔たれた場所で別々の生き方をしていても、それぞれが様々な経験を積み、終着駅に到達するものだという解釈ができないでしょうか。

 要は諦めずに継続していけば、時空も場所も越えてプラットホームは現れるものだよと。

 「プラットホーム=幸せな結末」と私自身の希望的観測も含めて解釈したいのです(笑)


 夜中にお酒でも飲みながら聴くと、しっとりとしたピアノの音とSalyuのボーカルが少しだけ過去を思い出させてくれるようなナンバーです。



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tag: プラットホーム  Salyu  小林武史      世界  継続 
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Swallowtail Butterfly ~あいのうた~ 


 

 Swallowtail Butterfly ~あいのうた~ 歌手:YEN TOWN BAND 作詞:岩井俊二CHARA小林武史

 歌詞はこちらで。

 1996年7月リリース、YEN TOWN BANDのシングル。映画「スワロウテイル」主題歌。

 YEN TOWN BANDとは映画内の架空の無国籍バンド。歌詞は監督の岩井俊二、ボーカルの「グリコ」を演じたCHARA、プロデューサーの小林武史の共作です。

 映画は退廃した近未来の日本を描いており、この曲も独特の喪失感や虚無感が漂っています。

Swallowtail Butterfly ~あいのうた~

 映画の印象にインパクトがあったので、どうしてもそのシチュエーションを歌の中にも投影させてしまいます。

 一攫千金を狙った円都からの脱出、底辺からの脱出をする登場人物達の心境を描いたとも取れるのです。


 極力、頭の中をニュートラルにして(笑)歌詞を読み解いていくと、「人との別れ」「過去のとの別れ」の形が見えてきます。

 止まった手のひら ふるえてるの 躊躇して この空の 青の青さに心細くなる

 1コーラス目、Aメロ部分です。何か行動を起こそうとしている主人公。空の色を表す「青の青さ」は限りなく澄み渡る開けた未来の事でしょうか。主人公がこれまで歩んできた「荒んだ道」との対比ですね。自分の過去と比べ、クリアすぎると心細くなるのです。


 心に 心に 痛みがあるの 遠くで蜃気楼 揺れて

 空の青さ(開けた未来)へ素直に喜べない主人公。傷む心はそれを蜃気楼(まぼろし)じゃないかと思う疑心が拭えません。


 あなたは雲の影に 明日の夢を追いかけてた 私はうわの空で 別れを想った

 共に歩んできたパートナーは躊躇なく未来へ夢を追いかけはじめています。今一つうわの空で熱くなれない主人公。気持ちのズレを感じ、別々の道へ進む事を意識していったのです。


 2コーラス目で再度、主人公は自分の気持ちを確認します。

 汚れた世界に 悲しさは響いてない どこかに通り過ぎてく ただそれを待つだけ

 明るい未来へ進むのを躊躇するのは、過去を捨て難いからなのでしょうか。ここで言う「汚れた世界」は荒んだ過去の事でしょう。それとの訣別に悲しさは感じていない主人公。ただ自然に忘れていくものだろうと考えています。

 体は 体で 素直になる 涙が止まらない だけど

 頭はクールに考えていても、心は違うらしく、正直な体は涙を流しているのです。


 ここから何処へいっても 世界は夜を乗り越えていく そしてあいのうたが 心に響きはじめる

 どんな未来に進んで、自分を取り巻く環境が変わっても世界は変わらないのです。夜が来て、朝が来て…。正直に涙が流れた主人公は、素直な気持ちになれたのではないでしょうか。心の中に響きはじめた“あいのうた”

 それを証明するのが次のフレーズです。

 逆さにみていた地図さえ もう 捨ててしまった

 地図を逆さにみるように、物事を真っ直ぐに見れていなかった自分。そんなひねくれた自分との訣別ですね。


 私はうわの空で あなたのことを想い出したの そしてあいのうたが 響き出して…

 私はあいのうたで あなたを探しはじめる


 素直になれた主人公。心のズレから袂を分かったパートナーを再び探しはじめたのでした。


 人間、何かのきっかけで「素直」になれる事があります。ひねくれる事なく未来は受け入れていきたいものです。



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