3次元で歌詞を読む

曲の歌詞の持つ意味を自己流で深読みして解釈しています。


想い出ぼろぼろ 


 

 想い出ぼろぼろ 歌手:内藤やす子 作詞:阿木燿子

 歌詞はこちらで。

 1976年9月リリース、内藤やす子3枚目のシングル。第18回日本レコード大賞新人賞受賞曲です。

 アレンジは70年代の“ザ・歌謡曲”ですが、内藤やす子の迫力のハスキーボイスが、ソウルフルな黒人音楽っぽく聴こえてカッコいいです。

想い出ぼろぼろ

 作詞・作曲は阿木燿子・宇崎竜童夫妻。山口百恵の“薄幸”路線を演出した名コンビ。

 この曲の主人公も確かに薄幸っぽいのですが、それにプラスして“やさぐれ感”が伝わってくるのは内藤やす子の表現力の凄さだと思います。


 歌詞から分かるのは、「真夜中の部屋でひとり寝ている女。そこに酔って帰ってきた男。男からは浮気の香りがプンプンしている。それを問いただしたい気持ちを抑えて、寝たふりをする女。」といったシチュエーションです。

 この二人が夫婦なのか恋人同士なのか、住んでる部屋は一軒家なのかマンションなのかは歌詞の中ではっきり触れていません。

 しかし、私の頭の中では二人は長く同棲をして倦怠期に突入したカップルで、住んでいる場所は6畳ひと間の安アパートというイメージがしっかりと出来上がっています。

 男が水道の蛇口へ直接口を付けて水を飲んだり、背中合わせで眠るシーンで、骨組みがされ、内藤やす子のハスキーボイスから伝わる“やさぐれ感”で肉付けされ完成されたイメージなのです(笑)


 女が男の浮気を問いただせない理由。

 幸せぼろぼろ こぼれるから

 涙がぼろぼろ 溢れるから

 想い出ぼろぼろ 崩れるから

 サビで語られてるのは、この3つです。


 「ぼろぼろ」には二種類の意味があると思います。

 ①物が剥がれ落ちたり、溢れ落ちる時の“ぼろぼろ”という副詞。

 ②物が壊れていたり、心身が疲れきった時の“ボロボロ”という形容動詞。



 涙がぼろぼろ流れて、幸せや想い出もぼろぼろと崩れ去っていく。“薄幸”で連想出来るのが①の副詞としての意味。

 それに“やさぐれ感”が加わると②の形容動詞としての“ボロボロ”が感じられてくるのです。

 今風に言うとズタボロですね。


 ちなみによく似たタイトルのジブリアニメ「おもひでぽろぽろ」の“ぽろぽろ”からは①の意味しか無いと思われます。

 ジブリにやさぐれ感は皆無ですもんね(笑)



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想い出がいっぱい 


 

 想い出がいっぱい 歌手:H2O 作詞:阿木燿子

 歌詞はこちらで。

 1983年3月リリース、H2O5枚目のシングル。テレビアニメ「みゆき」のエンディングテーマ。多くのシンガーにカバーされた卒業ソングの定番です。最近では中学校の音楽の教科書にも掲載されています。

 アニメの「みゆき」はストーリーが原作に追いついてしまい、未完のまま終了したような記憶があります。

 原作漫画の最終回では、ラストシーンのバックにこの曲の歌詞が綴られています。

 ヒロインの2人のみゆきプラス主人公の若松真人が、大人への階段を登った最終回にこの歌詞がピッタリとマッチして、まるで映画のエンドロールのような演出に感動しました。

 原作のあだち充氏は中途半端に終わったアニメへけじめをつける為に、あえてこの曲の歌詞を使ったのかもしれませんね。

想い出がいっぱい

 歌詞の登場人物は「少女」と主人公。二人の関係性は親子、兄妹、先生と生徒等の解釈ができると思います。「みゆき」のストーリーに沿って作られたのであれば兄妹でしょう。

 一貫しているのは主人公が保護者目線で少女を見守っているという事ですね。

 私には、この少女はすでに近くにはおらず、彼女の写真が貼ってあるアルバムを捲りながら懐かしむ主人公の姿が想像できます。

 古いアルバムの中に 隠れて想い出がいっぱい 無邪気な笑顔の下の 日付けは遥かなメモリー

 遥かなメモリー=遠い昔なのでしょうか。そうすると、1コーラス目は少女の子供時代の想い出。何も疑う事も知らない無邪気な子供の笑顔が想像できます。


 そして2コーラス目は少女が思春期を迎えた頃。

 一人だけ横向く 記念写真だね 恋を夢見る頃

 人と同じように笑顔で前を向いていない写真。ちょっと素直になれない反抗期だったのでしょう。


 少女だったといつの日か 想う時がくるのさ 少女だったと懐かしく 振り向く日があるのさ

 少女の成長を喜ぶ気持ちと、少し寂しい気持ちの両方が伝わってくるような気がします。

 私が想像するように主人公が保護者目線でアルバムを捲っていたのなら尚更です。

 無邪気な子供時代→思春期・反抗期の時代を近くで見守り、今は遠くへ旅立ってしまった。

 それが巣立ちだったのか、嫁に行ったのかは不明ですが、いつか過去を懐かしく振り向く時には、一緒に過ごした人の事も思い出してほしい気持ちが隠されているように思います。

 やはり、卒業ソングとしても秀逸な歌詞ですね。


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