3次元で歌詞を読む

曲の歌詞の持つ意味を自己流で深読みして解釈しています。


ルビーの指環 


 

 ルビーの指環 歌手:寺尾聰 作詞:松本隆

 歌詞はこちらで。

 1981年2月リリース、寺尾聰5枚目のシングル。彼の最大のヒット曲であり、80年代のヒットメーカー松本隆氏の手掛けた曲の中で最も有名な曲ではないでしょうか。

 当時の歌番組「ザ・ベストテン」で12週連続第一位の偉業を成し遂げ、同番組が終了するまでの10年間、その記録は破られる事はありませんでした。

ルビーの指環

 恋人と別れた男の喪失感を綴った歌詞です。

 くもり硝子の向こうは風の街 問わず語りの心が切ないね

 冒頭のこのフレーズに男の現在の状況が集約されていると思います。

 松本隆氏が在籍したはっぴぃえんどの曲に登場した「風街」。近代化の中で失われる古きよき日本を例えた架空の街だそうです。平凡ながらも幸せの象徴の街ではないでしょうか。くもり硝子の外は風街。主人公の男がいるのは内側の辛い現実の世界。

 「問わず語り」とは人が尋ねないのに自分から語ることという意味。思い出したくもないのに、辛い記憶ばかりが心に浮かんでいるのでしょう。

 別れたのは夕暮れのカフェ。その時、彼女が消えていったのもくもり硝子の向こうにある風の街。男はそれからずっと、内側の辛い世界から飛び出せずにいるのです。


 キーアイテムであるルビーの指環「そうね 誕生石ならルビーなの」 この言葉がリフレインするのは何度も繰り返し、彼女に言われたからでしょうか。男はそんなしきたりに無頓着だったのかもしれません。

 ルビーが誕生石なら、彼女の誕生月は7月。実際に指環を渡して愛を誓ったのは8月。無頓着な男が、重い腰を上げて指環を用意した時は、すでに誕生月を過ぎて8月に突入していたのでしょうか(笑)

 そのすべてが今の男にとっては「」なのですね。

 別れの際に、男は指環を「俺に返すつもりならば 捨ててくれ」と言っています。しかし、この発言を後悔しているはずです。

 曲の最後で、二年経った今でも、彼女に似た女性を見かけると、指に指環を探してしまう男の姿。これは、単なる未練だけではなく、彼女が今でも付けいてくれるという事で、二人が誓った愛はではなく、現実だったというが欲しいのではないのでしょうか。



 正直、あまりにもメジャーな曲だけに、改めて取り上げるのもなぁと思っていました。しかし最近Twitterで松本隆氏のあるツイートに感銘を受けました。それがこちらです。



 どのような経緯で、この話が持ち上がったのかは分かりませんが、松本氏のこの姿勢に楽曲に対してだけでなく、同じ時代を共有した聴き手への愛情が感じられました。

 私の勝手な解釈ですが、松本氏が作詞し、寺尾氏が作曲、歌唱して作り上げた舞台。そこに当時の聴き手達がそれぞれの想いを投影して作り上げた世界観。

 曲に関わった人間、感動し支持した人間全ての共有財産だと思うのです。それをサンプリングという形で、壊したくなかったのではないのでしょうか。まるで愛情を注いで育てた子供に整形手術を受けさせるような(笑)



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ら・ら・ら 


 

 ら・ら・ら 歌手:大黒摩季 作詞:大黒摩季

 歌詞はこちらで。

 1995年2月リリース、大黒摩季10枚目のシングル。SMAP中居正広のドラマ初主演作「味いちもんめ」主題歌。大黒摩季最大のヒット曲で、今のところ彼女最後のミリオンセラーになっているそうです。

ら・ら・ら

 恋する女性が「逢いたい」気持ちと「逢えない」現実の間で揺れ動く気持ちを綴った曲です。

 誰しも恋愛に対しては夢や理想があると思います。この曲の主人公の女性もそうだったのですが、実際には少し違っていました。

 歌詞の中に彼の職業を想像させるフレーズがあります。

 TVやマスコミはいったい誰のもの? 夢があるのはいいのだけれど こんな忙しい人じゃ…

 所謂、業界人という人なのでしょうか。夢を持って仕事に取り組んでいるには違いありませんが、派手できらびやかな世界にいる事が、彼女にとっての不安材料のひとつとも取れます。

 キラキラした世界で忙しくしている彼。時間がない為に逢うこともままならない。逢えないというだけで辛いのに、自分の居場所とのギャップが有りすぎる事が彼女を更に苦しめているようです。


 恋愛中ってもっと楽しいと思ってた 好きになるのは簡単なのに 輝き持続するのは…

 こんなハズじゃなかったと考える彼女。付き合い出すまではスムーズだったのに、今の体たらくに彼女のため息が聞こえてきそうなフレーズです。

 彼は典型的な“釣った魚に餌をやらない”タイプのような気がします。


 さらに彼女が抱える不安

 あっという間にもう こんな年齢だし、親も年だし、 あなたしかいないし…

 これから私 何をどうして生きていけばいいんだろう…


 自分の年齢や、親に心配をかけたくない気持ち。そして将来の事。切実で生々しい不安ですよね。


 歌詞だけを読んでみると、なんとも重いテーマの曲なのです。それがサラッと聴けるのは、タイトルにもなっているサビの「ら・ら・ら」の為だと思います。

 これが彼に対する不満を包むオブラートの役割をしているのではないでしょうか。

 
 特に最後のくりかえしの部分。

 ら・ら・ら~ やっぱり 今日も明日もあなたに逢いたい

 ら・ら・ら~ だけど 今日も明日もあなたに逢えない

 
 この「ら・ら・ら」の先には恨みつらみがたんまりと見えるような気がします(笑)

 彼女は「ら・ら・ら」を繰り返す事で、ストレスを発散させ、若干楽になったのではないでしょうか。


 だから最後の最後に

 ずっと ずっと ずっと ずっと ずっと…… 一緒にいようね

 という素直な気持ちが言葉になって飛び出したのだと思います。



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時代おくれの酒場 


 

 時代おくれの酒場 歌手:高倉健 作詞:加藤登紀子

 歌詞はこちらで。

 1977年10月、加藤登紀子がシングル曲としてリリース。1982年に映画「居酒屋兆治」の主題歌として起用され、主演の高倉健がカバー。映画では二人は居酒屋を営む夫婦役を演じています。

時代おくれの酒場

 曲の舞台は、歌詞の最初の一行にあります。

 この街には 不似合いな 時代おくれの この酒場に

 高級でもない庶民的な昔ながらの酒場なのでしょう。それが不似合いなのは、近代化された建物が並ぶ都会か、お洒落でセレブが集うような街であり、その中で昔の佇まいのままひっそりと経営しているのが想像できます。


 今夜もやってくるのは ちょっと疲れた男達

 そこに集うのは背広姿のサラリーマンであり、それぞれが風の寒さをしのばせて(色々と問題を抱えて)いるのです。

 彼らも時代から取り残されたくたびれたおじさん達なのでしょう。酒の力を借りて、そこそこと陽気になり、歌のひとつも飛び出すものもいれば、切なさに襲われて、悪酔いするものもいる。飲んだくれたまま気が付けば、外は明るくなり窓のすき間から差し込む朝日。

 日本のお父さん達の悲哀を綴った、笑いと涙のペーソス溢れる歌詞です。


 その中で、誰しも経験あると思いますが、一瞬、自分の立ち位置がこのままでいいのかという思いが頭をよぎることがあります。

 どこかに何か ありそうな そんな気がして

 俺はこんなところにいつまでも いるんじゃないと


 主人公の頭に芽生えた問題意識。彼は目的意識を持って「なにかありそうな場所」を探そうと思っているのか、それとも酒の勢いで魔が差しただけなのかは、ここではわかりません。


 その答えは高倉健バージョンの冒頭に出ててくる台詞の中にあります。

 「人が心に思うことは誰も止めることはできない…」

 映画の中に登場する言葉で、居酒屋兆治という物語のテーマです。これは、歌詞に登場する人物達の淡々とした日常の中での秘めたる想いがある事を語っています。

 この一行が歌詞全体の世界観に深みを増している気がします。さらに、高倉健さんの口調が不器用ながらも、想いをしっかりと持って生きる人間のたくましさを演出しているのではないでしょうか。


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冬がはじまるよ 


 

 冬がはじまるよ 歌手:槇原敬之 作詞:槇原敬之

 歌詞はこちらで。

 1991年11月リリース、槇原敬之4枚目のシングル。サッポロビール「冬物語」CMソング。なるほど、冬の歌に似つかわしくないビールというアイテムが歌詞の中に登場するのも頷けます。しかし、暖かい部屋でビールを飲む情景は、恋人同士の親密度をより高く演出するのに役立っている気がします。

冬がはじまるよ

 去年はひとりで寂しかった男が、今年は恋人が出来、ルンルン気分で冬を迎えるというハッピーソングです。

 幸せいっぱいで有頂天なだけかと思いきや、そこには緊張感も同居した歌詞だと思います。主人公の男が、この幸せがずっと続きますようにと必死になっている姿が想像できるからです。

 恋人が出来た時は、相手の全てを知って、お互いに安らげる関係でいたいと考えるのが普通だと思いますが、各コーラスのサビに出てくる 「これからも 僕を油断させないで!」 というフレーズが彼の気持ちがそうでないことを表しています。

 緊張感と距離感を保った関係でいたいという風に解釈できます。

 馴れ合いから、倦怠期になる事を恐れて、常に新鮮な気持ちをキープしていようねという事なのでしょうか。

 これで完結すれば、平凡なラブソング(失礼)なのですが、私は何か釈然としないものがありました。

 なんだか歌詞全体に主人公のひとりよがり感が漂っていて、恋人だと思い込んでいるのは彼だけで、彼女はなんとも思ってないのではないかという気がずっとしていました。

 それが一体何なのかと何度も曲を聴きなおし、気になるフレーズを見つけました。

 ラストのくりかえしサビの部分です。

 冬がはじまるよ ホラ また僕の側で 小さなTVの中の 雪にはしゃぐ横顔がいいね

 これをどのように解釈するか。

 ①テレビの中の雪を見てはしゃぐ彼女

 ②雪ではしゃいでいる彼女がテレビの中にいる

 ①ならば平凡なラブソング(失礼)ですが、②なら曲全体の意味合いが大きく変わってきます。

 この曲がリリースされた91年当時、家庭用ムービーはまだまだ高級品でした。まして、去年のクリスマスにケーキ売りのバイトをしている男が持っていたとは考えにくいです。となると「テレビの中の君」は、テレビ放送に映る君であり、芸能人だと思うのです。

 つまり、主人公が恋しているのはテレビのブラウン管の中の君。バーチャルな存在である女性を妄想の中で恋人と思い込んでいる男の歌なのではないでしょうか。


 う~ん、ちょっとひねくれすぎる解釈ですね(笑)



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奏(かなで) 


 

 奏(かなで) 歌手:スキマスイッチ 作詞:大橋卓弥 常田真太郎

 歌詞はこちらで。

 2004年3月リリース、スキマスイッチ2枚目のシングル。映画、アニメ、スポーツドキュメント番組等、多くの主題歌として起用されています。卒業ソングとしてこの曲を思い浮かべる人も多いかと思います。

奏

 のホームでの男女の別れのシーンを綴った歌詞です。イルカの「なごり雪」と似たシチュエーションです。なごり雪が素直に自分の感情を出せないまま別れてしまう二人ならば、この曲の主人公の彼は自分の気持ちを相手にしっかりとぶつけています。

 その気持ちをどのように相手に伝えればいいのか、ずっと考える男性。それが分かるのが1コーラス目Aメロ部の “明るく見送るはずだったのに うまく笑えずに君を見ていた” とサビの “最後に何か君に伝えたくて 「さよなら」に代わる言葉を僕は探してた” です。

 彼女に対する想い。きっと熱いものなのでしょうが、それをどのように言葉にしていいか分からない彼。気の利いた言葉でカッコよく決めたいという気持ちもあったのかもしれませんね。


 2コーラス目でこれまでの二人を振り返り「さよなら」に代わる言葉を彼女へかける彼。

 君の手を引くその役目が僕の使命だなんて そう思ってた

 だけど今わかったんだ 僕らならもう 重ねた日々がほら 導いてくれる


 「すっと自分がイニシアチブを握ってリードしてきたけどもう大丈夫」と彼女が自分から卒業するという形を、二人の別れの理由付けにしているような感じがします。

 私はこの時点では、彼がカッコつけて自分の本心を出していないと思うのです。


 そんな彼を一気に素直にさせたのが発車ベルの音だったのです。

 突然ふいに鳴り響くベルの音 焦る僕 解ける手 離れていく君

 彼女へ贈る言葉を探す為、もしくは別れという現実から逃れる為に彼は一時的に浮世離れをしていたのではないでしょうか。そこでカッコつけるような言葉を見つけて彼女へ送った。でも、ベルの音が一瞬で彼を現実に引き戻したのだと思います。

 夢中で呼び止めて 抱き締めたんだ 君がどこに行ったって僕の声で守るよ

 これこそが彼が一番やりたかった事で、伝えたかった事なのではないでしょうか。自分の気持ちに素直になれた彼は、彼女への感謝の言葉が出てきます。


 君が僕の前に現れた日から 何もかもが違くみえたんだ

 朝も光も涙も 歌う声も 君が輝きをくれたんだ


 彼女の手を引いて導いていると思っていた彼。でも、彼女が生きる喜びを与えてくれたからこそ、それが出来たのです。

 二人の関係は50:50、いやむしろイニシアチブを握っていたのは彼女のほうだったのかもしれませんね(笑)

 素直に彼女へ想いをぶつけることができた彼。それを受け止めた彼女。 “何処にいたとしてもつながっていける” でしょう。


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すみれ色の涙 


 

 すみれ色の涙 歌手:岩崎宏美 作詞:万里村ゆき子

 歌詞はこちらで。

 1981年6月リリース、岩崎宏美25枚目のシングル。1968年にジャッキー吉川とブルーコメッツがリリースした曲のカバー。岩崎宏美はこの曲で第23回日本レコード大賞最優秀歌唱賞を受賞しています。

すみれ色の涙

 一般的にすみれは春先に咲く可愛らしい花のイメージです。「すみれ色」は儚さの象徴として用いられる事が多いですが、この曲ではブルーな心やざめた心という悲しさを表す色として歌われています。


 印象的なサビの部分、主人公の女性は淋しさ故に3つの行動をとっています。

 淋しかったから あなたを愛して

 淋しかったから あなたを憎んだ

 淋しかったから あなたにさよならを(告げた)


 淋しいから、人の温もりが欲しくて誰かを愛してしまったというのはよく聞きます。しかし、淋しいから憎んで別れを告げたいうのは一見辻褄が合わない行為に見えます。

 これは恐らく、相手の男性も淋しさを紛らわすために自分に近づいてきた人間だと気づいたのではないでしょうか。

 そんな気持ちでお互いに近づいた二人の憐れさにいたたまれなくなり、憎んで別れを告げるという結末を迎えたのだと思うのです。


 相手と正面から向き合い愛する事ができなかった二人の悲しみを綴った切ない歌詞ですね。


 すみれは都会のコンクリートの隙間からも顔を出す生命力の強い花です。場所を選ばずあらゆるところで見ることができます。

 この曲では、人の悲しみも同じように街のあちこちに転がっているという意味で選ばれた気がします。



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そして神戸 


 

 そして神戸 歌手:内山田洋とクールファイブ 作詞:千家和也

 歌詞はこちらで。

 1972年11月リリース、内山田洋とクールファイブ14枚目のシングル。神戸と言えばまず思い浮かぶのがこの曲という程、ご当地ソングの定番です。

 サビの歌詞にある そしてひとつが終り そしてひとつが生まれ のフレーズが神戸の港に寄せてはかえす波を連想させます。

 クールファイブは昭和40年代、50年代を代表するムード歌謡のグループです。ムード歌謡は男性が女性の心を歌う、“ナヨっ”としたおねぇの様なイメージがあります。(ほぼ偏見ですね 笑)

 しかし前川清の男性的な歌唱は私が持つような偏見を覆す迫力があります。それで女性の繊細な心理を表現出来る天才的なボーカリストではないでしょうか。

そして神戸

 この曲は男に捨てられた女性の悲しみを綴ったものです。 波止場で涙に暮れる姿が想像できます。

 各コーラスのAメロは、捨てられた悲しさを引きずる自分に言い聞かせているフレーズです。

 ① 神戸 泣いて どうなるのか 捨てられた我身が みじめになるだけ

 ② 神戸 呼んで 帰る人か 傷ついた心が みにくくなるだけ

 彼女は泣いて、帰らぬ人の名前を呼んでいる姿がみっともなく格好悪いものだと分かっているのです。それでもこれらのフレーズが曲の最初にあるのは、頭で分かっていながら、心では割り切れない姿を強調しているのでしょう。

 未練たっぷりなのです。


 その未練を強引に断ち切ろうとしているのが、Bメロです。

 ① 神戸 船の灯 うつす 濁り水の中に 靴を投げ落とす

 ② 神戸 無理に足を運び 眼についた名もない 花を踏みにじる

 靴を投げ捨てて、花を踏みにじるという暴力的な行為に訴える事で、惨めな自分の姿を消し去ろうとしています。


 でも、この女性はこの後、自立していこうという姿勢が感じられないんですよね。

 夢の続き 見せてくれる 相手 捜すのよ

 幸せを自分で手に入れるのではなく、誰かに与えてもらおうという他力本願さが出ています。


 誰かうまい 嘘のつける 相手 捜すのよ

 しかも、それが偽りの幸せだとしても、上手に誤魔化してくれればそれでいいという姿勢も。


 う~~ん、この女性は、不倫願望者なのでしょうか。

 いえいえ、これぞ全て相手に身を任す「あなた色に染めてください」的な昭和の女なのです。

 平成の今なら、面倒くさいとい言われるタイプかもしれませんね(笑)


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category: 70年代前半

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