3次元で歌詞を読む

曲の歌詞の持つ意味を自己流で深読みして解釈しています。


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硝子の少年 


 

 硝子の少年 歌手:KinKi Kids 作詞:松本隆

 歌詞はこちらで。

 1997年7月リリース、KinKi Kidsのデビューシングル。作曲は山下達郎。後に本人歌唱のプロモーション音源がべストアルバムのボーナストラックで発表されています。

 70年代のフォーリーブスの曲を彷彿させるようなキャッチーな曲調で、幅広い年齢層に指示され大ヒット。SMAPの「世界に一つだけの花」に破れるまで、ジャニーズ内で最大のシングル売上げだったそうです。

硝子の少年

 10代の切なく淡い恋。それに破れた少年のガラス細工のような儚い心を綴った歌です。

 雨が踊るバス・ストップ 君は誰かに抱かれ 立ちすくむぼくのこと見ない振りした

 指に光る指環 そんな小さな宝石で 未来ごと売り渡す君が哀しい


 舞台は雨の日のバス停留所。少年は知らない“誰か”と寄り添う恋人を目撃します。それに気づかない振りをする恋人の指には指輪が。

 指環は少年には手が出せない程の高額なものであり大人の象徴。それをプレゼントされた恋人は、少年の目には、自分が踏み込めない大人の世界に行ってしまったように見えるのでしょう。

 恐らく恋人は年上の女性で、少年が無理に背伸びをしてた付き合いだったのかもしれませんね。


 指環と対照的なのがBメロに登場する「ビー玉」です。

 ぼくの心はひび割れたビー玉さ のぞき込めば君が 逆さまに映る

 知らない“誰か”が高価な指環なら、心が屈折した少年は今にも壊れそうなビー玉なのです。

 ひびが入り、光の屈折で景色が逆さまに映るビー玉素直になれない少年の心そのもの。

 では何が素直な少年の気持ちなのでしょうか。

 それはサビに出てくるフレーズ Stay with me (一緒に居て欲しい)に尽きます。

 これこそが少年の心の叫びなのです。


 でもそれを言わせない雰囲気を作る恋人を象徴するのが2コーラス目Bメロ。

 嘘をつくとき瞬きをする癖が 遠く離れてゆく 愛を教えてた

 はっきりと別れを告げなくとも、心変わりした事を恋人の仕草から悟る少年。これでは素直な本心を恋人にぶつけるのは無理でしょう。


 硝子の少年時代を想い出たちだけ横切るよ 痛みがあるから輝く 蒼い日々がきらり

 何かか終わってはじまる 雲が切れてぼくを 照らし出す 君だけを 愛してた


 恋人が去ってしまった後のバス停、想い出が走馬灯のように頭を駆け巡る少年。雨が上がった雲の切れ間から差し込む光。こんな経験を繰り返しながら、少年は大人の男になっていくのでしょうね。


 私個人の勝手な思い込みなのですが、この曲は松田聖子の「ハートのイアリング」のアンサーソングじゃないかと思うのです。

 両方に共通しているのが

 ・年上の女性と年下の男性の恋を思わせる世界観

 ・登場人物を疑心暗鬼させるアイテムがジュエリー

 ・Stay with me(一緒にいて)と言いたいのに口に出せない主人公

 「ハートのイアリング」でカフェで別れた二人。別の男とスキーに行くと強がりうそぶいた彼女。それを信じ込んでしまった彼。

 となると、後日バスに乗り込む彼女を見かけて、スキーの件が頭にある為に、たまたま横にいた男性との関係を誤解してしまったという解釈もできないでしょうか(笑)


 やはり彼も彼女も素直Stay with me (一緒に居て欲しい)さえ口に出来たなら、こんな悲しい結末を迎えずにすんだのかもしれませんね。


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