3次元で歌詞を読む

曲の歌詞の持つ意味を自己流で深読みして解釈しています。


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イージュー★ライダー 


 

 イージュー★ライダー 歌手:奥田民生 作詞:奥田民生

 歌詞はこちらで。

 1996年6月リリース、奥田民生6枚目のシングル。タイトルからデニス・ホッパーとピーター・フォンダの「イージーライダー」にインスパイアされたものだと分かります。

 イージューとは業界用語で30(E10)を意味するそうです。30代を迎えた男の人生観を歌ったナンバーですね。

イージュー★ライダー

 1996年当時に30代を迎えた人は、バブル入社組と呼ばれた世代です。景気が良かった時代に売り手市場で就職し、入社数年はまだまだイケイケドンドンでいわゆる「調子に乗っていた」世代だと思われます(笑)

 ところがバブルがはじけて平成不況に突入。そして就職氷河期を勝ち抜いてきた出来る後輩からの突き上げ。さらにIT革命で何から何までデジタル化。最後のアナログ世代であるバブル入社組には苦難の時代が続きます。

 これらの事を頭に入れて歌詞を読むと、様々な事で叩かれている30代男が夢見る自由を綴っているのだと解釈できます。

 男が夢見るのは目的がない旅。そこにはテレビ・ビデオなどの世俗を反映する「縛りもの」が無い代わりに時間だけは死ぬほどあるのです。


 名曲をテープに吹き込んで あの向こうの もっと向こうへ

 現代はデジタルオーディオの時代。この曲が発表された1996年もすでに音楽メディアの主役はCDやMDへと移っており、「カセットテープ」は過去の遺物になっていました。

 でもこの30男の青春はカセットテープだったんですよね。そのカセットテープと時代から取り残されつつある今の自分をリンクさせて悲哀をサラリと演出している気がします。

 温かみを感じられないデジタル社会から逃げて自分を取り戻す為には、アナログの象徴であるカセットテープは欠かせないアイテムなのです。


 そして曲の後半の繰り返すサビで、男は自分が思う自由と青春について延々と並べています。

 僕らは自由を 僕らは青春を 気持ちのよい汗を けして枯れない涙を

 幅広い心を くだらないアイデアを 軽く笑えるユーモアを うまくやり抜く賢さを

 眠らない体を すべて欲しがる欲望を 大げさに言うのならば きっとそういう事なんだろう


 きっと全部、今の男が欲しいものなのかもしれません。眠らない体やすべて欲しがる欲望は究極のものとしても、汗、涙、幅広い心、アイデア、ユーモア、賢さは人間らしく生きていく為にに必要なものです。それらが不足していると考えると、男は心に病を抱えているのかも?と想像してしまいます。

 主人公の男は心の病で社会からドロップアウトした考えるとさらに歌詞に深みが出てくる気がします。


 奥田民生のキャラクターから淡々とした脱力系の曲と思いきや、案外と闇の部分が見えてくるのは考えすぎでしょうか(笑)



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tag: イージュー★ライダー  奥田民生  逃避行  アナログ  カセットテープ  ドロップアウト 
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