3次元で歌詞を読む

曲の歌詞の持つ意味を自己流で深読みして解釈しています。


RAMP IN 


 

RAMP IN

 RAMP IN 歌手:角松敏生 作詞:角松敏生

 歌詞はこちらで。

 1985年11月にリリースされた角松敏生のバラード・ベスト・アルバム「T's BALLAD」に収録された曲です。

 シングルカットされていないので知名度は低いですが、いい曲です。是非、聴いてみてください。


 RAMP INとは着陸した飛行機が空港にある駐機場へ入ってくる様子をいいます。

 タイトルからわかるように、舞台は空港。旅客機のCA客室乗務員)が、恋人(あるいは夫)と仕事との間で揺れ動く姿を描いたものです。


 1コーラス目の場面は、フライトを終えて空港へ戻ってきた旅客機の中から始まります。

 いつも通りのエアポート・ライト 見おろしながら今

 あなたのとの旅を終わらせるため 想い出の翼をたたんで

 So busy flight 終えたならすぐに サヨナラの電話をかけられる きっと

 「あなたのと旅を終わらせる=別れ」の為に、全てを吹っ切ろうと「想い出の翼をたたむ=記憶の封印」をしようと思っている彼女。

 眼下にはいつもと変わらないエアポート・ライトが見えます。このライトに導かれて、地上に降り立ったらサヨナラの電話をかけよう。いや、必ずかけなければならない。自分自身の迷いを吹っ切る為に。


 お別離(わか)れを心に決めて Landing

 飛行機が空港へLanding(着陸)したと同時に、彼女自身も自らの決意にLandingしたのでした。


 そして2コーラス目で、飛行機を降り地上に立った彼女。

 スカーフはずして 夜の風に 心の窓をあける

 “僕が君に望むことはただ 今を捨てて 傍にいてよ”と

 あなたはうつむいていたわ 私の胸のうちを知ってたのね きっと


 スカーフを外して、仕事からプライベートで気持ちを切り替えた瞬間に彼とのやりとりがフラッシュバックしてきます。

 CAという職業柄、彼との生活はすれ違いなのかもしれません。彼は仕事を辞めて傍にいてほしいと望んでいます。でも、彼女の気持ちを思うとそれも強くは言えない彼。そんな彼の気づかいが、より一層彼女を苦しめているのでしょう。


 I must keep on flyn' 私の旅は 憧れの翼とともに続く

 蘇る想いは今も Take off 遥か遠く 愛がかすんでゆく

 彼女は昔からCAに憧れ、努力し夢を叶えた人なのでしょう。その夢の継続の為に、大空を飛び続けていたい。そんな強い思いを捨てられずに、彼女は彼への気持ちからTake off(離陸)したのです。


 でもそんな彼女を彼は空港のロビーで待っていてくれました。

 駆け寄る私の肩を抱いて “おかえり”と優しくひと言だけ

 ただ抱き寄せてくれた彼。。「おかえり」以外は何も言わない彼。その瞬間、Take offした彼女の心が引き戻されました。

 気が付けば あなたの胸に Ramp in

 さっきまで、あれこれと思い悩んだ事が嘘のように、彼の胸へRamp inした彼女。曲はここで終わっています。

 その後2人はどうなったのでしょうか?彼が望むように、彼女は仕事を辞めたのでしょうか?それとも彼が理解を示し、夢と愛の両立を目指すのでしょうか?

 ただ、この終わり方に彼女が決意した「別れ」は無いと思うのです。


 実はこの曲には「Dedicated to the steardesses of JAL 123」(日本航空123便の乗務員に捧げる)というサブタイトルが付いています。

 1985年8月に御巣鷹の尾根でおきた日航機墜落事故で亡くなられた乗員へ角松敏生が捧げた歌なのです。

 事故で尊い命を奪われた方々。せめて心だけでも、大切な恋人・家族の元へRamp inしてほしいと角松氏は願って書いたのではないでしょうか。


 そう考えると、ハッピーエンドであってほしいと思うのです。



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category: 80年代後半

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tag: RAMP  IN  角松敏生  CA  客室乗務員  JAL  日航機墜落事故  T's  BALLAD 
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