3次元で歌詞を読む

曲の歌詞の持つ意味を自己流で深読みして解釈しています。


さよならをするために 


 

 さよならをするために 歌手:ビリー・バンバン 作詞:石坂浩二

 歌詞はこちらで。

さよならをするために

 1972年2月、ビリー・バンバン10枚目のシングルとしてリリース。テレビドラマ「3丁目4番地」の主題歌。作詞は俳優の石坂浩二さんです。

 当時のフォーク歌手の風潮として、他人の作詞、作曲したものを歌うのは一種の恥であると受け取る面があり、ビリー・バンバンのメンバー・菅原進氏は、当初、この曲のレコーディングをボイコットしたという逸話があるそうです。

 90年代には麦焼酎「いいちこ」のCMソングとしても起用され、再リリース。又、中森明菜をはじめ多くの歌手にもカバーされています。


 タイトルと寂しげなメロディから男女の別れの歌かと思われがちですが、私はそうではないと解釈しています。

 主人公の男がさよならしたいのは、恋人ではないからです。


 過ぎた日の微笑みを みんな君にあげる ゆうべ枯れてた花が 今は咲いているよ

 過ぎた日の悲しみを みんな君にあげる あの日知らない人が 今はそばに眠る

 男が、「君」に全て捧げようとしている「過去の微笑みと悲しみ」とは何なのか。微笑み=喜び・悲しみ=過ちともとる事ができます。

 過去の恋愛経験を包み隠さずに新しい恋人に話そうとしているのではないでしょうか。となると、「今、そばに眠るあの日を知らない人」は「君」という新しい恋人の事なのでしょう。


 では何故、男は恋人に全てを話さそうとしているのでしょうか?答えはサビにあります。

 温かな昼下がり 通り過ぎるに 濡れることを夢にみるよ

 風に吹かれて 胸に残る想い出と さよならをするために

 男は過去想い出と決着を付けたいのですね。「温かな昼下がり」とは今の恋人との穏やかな時間の事でしょうか。男の中では何らかのわだかまりがあり、風に吹かれ、に打たれて懺悔したいという気持ちがあるのかもしれません。そうする為には恋人に全てを打ち明けなければならないと思っているのでしょう。


 2コーラス目では、男と恋人の気持ちのズレが出てきます。

 昇る朝陽のように 今は君と歩く 白い扉をしめて やさしい夜を招き

 過去想い出にさよならして、恋人と新生活を始めたいと思っている男。昇る朝陽のように晴れ晴れとした気持ちで、新たな幸せを招き入れたいと考えています。


 今のあなたにきっと 判るはずはないの 風に残した過去の さめた愛の言葉

 恋人には男の考えが理解できないようです。過去の出来事はそんな簡単に消し去れるものではない。あなたにはそれが判っていないと言っています。

 過去の想い出は少しずつ精算していくもの。彼女はきっとそうやって男との道を歩んでいきたいと思っているのかもしれません。

 この気持ちのズレを修正しない限り、男は胸に残る想い出にさよならできないでしょうね。

 歌はここで終わっています。その後二人がどうなったかは、わかりません。

 やはり、石坂氏は演劇の世界の人なので、そこは演者(歌手)の表現力と客(聴き手)の判断に委ねているのかもしれませんね。


 
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category: 70年代前半

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tag: さよならをするために  ビリー・バンバン  石坂浩二  想い出  過去   
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