3次元で歌詞を読む

曲の歌詞の持つ意味を自己流で深読みして解釈しています。


RAIN-DANCEがきこえる 


 

 RAIN-DANCEがきこえる 歌手:吉川晃司 作詞:安藤秀樹

 歌詞はこちらで。

RAIN-DANCEがきこえる

 1985年9月リリース、吉川晃司の6枚目のシングル。デビュー曲の「モニカ」からワイルドなイケイケロック路線を突っ走ってきた感のある彼が、若干切なさの香りを魅せたナンバーです。この曲のリリース直前に二十歳を迎えた事が関係していたのかもしれません。


 タイトル通りに雨がキーワードです。これまで雨の動きを表現する方法で「レインダンス」というのはこの曲で初めて知りました。それまで「激しい雨」や「優しい雨」等がありましたが、どれも主人公に降り注ぐ雨であったのに対し、「レインダンス」はまったく関係なく自由に降り続く雨のイメージを与えてくれました。


 この歌詞の主人公の男は車で疾走しながら、別れた彼女の事を思い出しています。外には降り続く雨。でも男の思いとはまったく関係なく、「レインダンス」しているのです。

 君のくれた言葉の半分は かくれた月に眠らせたまま

 見覚えのないミラーの景色 いたみを流してゆく

 男は雨を見ていても、彼女の言葉は、雲の後ろに隠れた月のように心の中から出てきません。雨は男を責める訳でもなく、癒す訳でもありません。心の痛みを一瞬忘れさせてくれるのは車のルームミラーに映る見憶えない景色だけなのです。


 RAIN-DANCEがきこえる あの雨の日に泣けた君は ましさ

 彼女と別れた日も同じ様に雨が降っていたのでしょう。その時の雨は泣く彼女を慰めてくれるような「優しい雨」だったのかもしれません。でも今日の雨は男の痛みをまったく無視して降り続く「レインダンス」。

 その分悲しさが増してきた男。


 RAIN-DANCEがきこえる 無口なさよならが 闇を照らしてる

 「無口なさよなら」とは、男の記憶の中にある彼女が発した「さよなら」なのでしょうか。「レインダンス」の音に遮られて彼女の声を思い出す事が出来ないのかも知れません。脳裏にフラッシュバックするのは彼女が告げる口パクのさよならなのでしょう。


 素敵な孤独など どこにもないのさ 君がいなければ ただの寂しがりや

 恐らく別れの時に強がったのでしょうね。これで自由になって「素敵な孤独」を手に入れたと。

 でも、無情なレインダンスに悲しさが倍増してきた男からはつい本音が出てしまいました。「君がいなければ、ただの寂しがりや」だと。


 辛い時、悲しい時に同情を得られないこの雨は、ズバリ世間の姿かのかもしれません。心の傷は他人からは見えず、当人でないとその痛みはわかりません。どんなに苦しんでいても、まったく関係なく社会は動いているのです。

 作者から二十歳を迎えた吉川へのメッセージだったのかも知れません。



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category: 80年代後半

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tag: RAIN-DANCEがきこえる  吉川晃司  安藤秀樹  素敵な孤独  無口なさよなら 
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