3次元で歌詞を読む

曲の歌詞の持つ意味を自己流で深読みして解釈しています。


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海岸通 


 

海岸通


 海岸通 歌手:イルカ 作詞:伊勢正三

 歌詞はこちらで。

 伊勢正三(以下正やんと表記)が風時代に発表した曲をイルカがカバー。1979年にリリースされています。

 彼女自身が出産でしばらく歌手活動を休止していて、これが活動再開の一曲でした。

 「なごり雪」「雨の物語」に続く正やん作品のカバーですが、前二作品が男目線の曲だったのに対し、この曲は女目線の曲になっています。

 正やんの詞は情景、登場人物の心情が聴いている人間の頭の中に浮かぶ作品が多いような気がします。まるで短編映画を見ているようです。


 歌詞は、好きな男性がなんらかの理由で街を離れてしまう現実を受け止めようとする女性の事を謳っています。

 1コーラス目は主人公の女性の疑問から始まります。

 「あなたがを選んだのは 私への思いやり」

 「別れのテープは切れるもの」

 彼は旅立つ手段として「」(恐らくフェリー)を選んでいます。

「飛行機や列車に比べ、フェリーなら送る方と送られる方が最後の最後まで紙テープで結ばれ、温もりをギリギリまで感じる事ができる。」

 この事を彼の思いやりだと感じていた彼女は、実はその温もりも最後にはあっけなく切れてしまうものだと気づきます。

 別れの切なさをギリギリまで引っ張り、ポーンと突き放すように途切れさせる残酷な方法を彼が選んだのは、本当に思いやりだったのでしょうか?と彼女は少し疑心暗鬼になっているように見えます。


 そして2コーラス目の部分。

 「夜明けの海が悲しいこと」

 のままでいたほうがよかった」

 何故、夜明けの海が悲しいのか?

 想像するに、「黒→朝日を反射して赤→日が昇り青」と色を変えます。二人の関係性も「兄の様な仲→男女を意識した仲」に変わったのかと思われます。

 でも、ギクシャクしだし「やっぱり以前ののままで良かった」と二人に後悔させてしまった関係性の変化を「夜明けの海」に例えたのではないでしょうか。


 そして訪れた別れの時

 「昨日と同じ海に波を残してが小さくなってゆく」

 彼に対する愛情、そして少し芽生えた疑いの気持ち、それらを乗せては旅立っていきます。彼女の想いに関係なく、波を昨日と同じように海に残しながら。

 どんな出来事が起ころうとも、人々の喜怒哀楽に関係なく、今日も海はいつもと同じ顔を見せるのです。

 彼女はひとつ大人になったのでしょう。


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category: 70年代後半

thread: 歌詞 - janre: 音楽

tag: 海岸通  イルカ  伊勢正三  正やん      夕日     
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